株価の急回復 【これは本物なのか?】

日経平均株価は、コロナウィルスの影響で今年3月19日に記録した16,480円から急回復し、6月17日14時30分現在、22,481円まで急回復しています。この株価急回復は、本物なのでしょうか?

 

株価の一本調子の上昇には違和感がある

コロナウィルスによる休業要請は、幅広い業種で解除され、国内の経済活動再開の期待が高まったことにより、株価が上昇しています。しかし、一本調子の上昇には、「おかしくないか?」と考える投資家も多いはずです。

なぜなら、株式相場の最も重要なファンダメンタルズである企業の業績は、その要因となる情報は無いに等しいのですから。

 

異常なPERのデータ

日本経済新聞の市況欄を見ると、業績予想の開示を見送る企業がほとんどのため、予想が作成できないので、異常なPER(株価収益率)のデータとなっています。

PERが異常値なら、株価が割高なのか割安なのかの判断をすることが困難となります。

業績予想に裏付けされた株価評価がないのに、経済活動再開による経済の回復期待だけで株価が上昇しているなら、それは実態経済から乖離した価格なのではないでしょうか?

 

株価は実態経済から乖離するもの

しかし、過去の歴史を見ると、常に株価は実態経済と乖離した過去があります。そのため的確に考えれば、株価と実体経済は、「タイムラグ」を伴い推移すると考えられます。

株価は、半年から1年先のファンダメンタルズを反映すると言われます。だから、常に本当の実態経済と株価には、乖離が発生します。

その観点からすると、現在は経済が大幅に落ち込んでいるが、株式市場は今後のV字回復を先行しているということになります。

 

メディアでは慎重論が大多数

しかし、新聞や雑誌・テレビなどでは、景気回復に関して経営者やエコノミストのほとんどが慎重論者で、景気回復には相当の時間がかかるとの意見が多いのが事実です。

今の株価の上昇は、半年から1年先の状況を映すと言っても、期待感からの相場が先行しているだけで、その程度の期間では経済は元には戻らないという見解で一致してます。

 

しかし株価を信用できる2つのポイント

景気回復に関して経営者やエコノミストのほとんどが、景気回復には相当の時間がかかると言っておりますが、株価の上昇が、経済の回復を裏付ける2つのポイントがあります。

1.経営者やエコノミストの意見が、本当に正しいのか?

株価に対する経営者やエコノミストの意見は、もちろん尊重されるべきですが、必ずそれが正解になるとは限りません。

相場に絶対はないので、経営者やエコノミストは自分の見解が外れた場合には、彼らの立場がなくなるのでメディアでの発言は慎重になる傾向があります。

2.マーケットはモメンタムを大切して水準は参考程度

経営者やエコノミストが予想するように、GDPや業績がコロナウィルスの影響が発生する前の水準まで戻るのには時間ががかかるでしょう。

しかし、「回復トレンド」が明確になるまでには、それほど時間はかからないでしょう。

コロナショックは、ダムの決壊のように一気に全てを破壊してしまいました。そのため、景気後退の気配の足音なしに、大底まで一気に暴落してしまいました。

水準とモメンタムについて考えれば、「良くなりつつある」と「悪い」は両立します。「良くなりつつある」はモメンタムで、「悪い」は水準となります。

米国の雇用統計で例えると、5月の非農業部門雇用者数は、前月比で250万人増加しましたが、4月の雇用統計の2000万人から12.5%回復したに過ぎません。

失業率は13.3%となっており、記録的な数字で依然として多くの労働者が職を失っています。しかし、それでも失業率及び非農業は改善しているのは事実です。つまり、最悪期は終わったということになります。

 

株式相場は経済の変化の方向を評価する

株式市場は、経済の変化の変化の方向を評価して動きます。水準が元に戻らなくても、回復の方向に動きだしていれば、株式相場はポジティブに反応します。

今後に発表される経済指標が、たとえ記録的に良くないデータであったとしても、ネガティブな反応は示さないでしょう。相場は、織り込み済みだからです。

通常であれば売りとなる材料が、ネガティブ視されない。これ以上の強気の材料は、ないでしょう。

 

だから、株式相場は本物だと思います!

 

今後の株式相場に、リスクはないか?

ファンダメンタルズは最悪を織り込んだので、問題はないでしょう。あとは、政治的・地政学的要因に注意が必要です。

米中対立、北朝鮮と韓国の動向、米国の白人警官による黒人暴行死事件の行方、あとは秋の大統領選挙。

これらは、株式相場の波乱材料なので、注意して行きたい!

 

景気や企業の業績悪化は、織り込み済みです。リスクは、それ以外の要因です。また、コロナウィルスの第2波への警戒も注意が必要です!

 

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